診療日誌DIARY

DIARY診療日誌

診療日誌(令和6年3月~5月) 


3月29日、Aさん(58歳・男性)は、左肩の痛みと腰の張り、そして歩行時に右に曲がっていくと

訴えて来院。

調べてみると左肩は五十肩が完治していなく腱板にまだ炎症が残って居て、腰は椎間板が

変性して薄くなり腰の湾曲が減少し筋が緊張している。また歩行時に右に曲がっていくのは、右

小脳の機能異常が見受けられた。その他、背中のくすぐったさを訴えて背中が触れないので調

べてみたら、赤ちゃんの時に観られるガラント反射がまだ残っていた。ガラント反射は、赤ちゃん

が分娩で産道を通る際、背中が刺激を受けると身をよじって自ら分娩を手助けする反射で、普

通は産後2ヶ月あまりで速やかに消失するのですが、Aさんは消失することがなく継続していた

のである。

肩の痛みは上腕骨頭が上方にズレて、肩峰下の隙間が狭くなって腱板が圧迫されていること

が原因で、骨頭が下方に動くように施術して肩峰下間隙が広がるようにしたら速やかに改善しました。右小脳の機能異常は、小脳からの血液還流を改善して、小脳を包んでいる小脳テントという脳硬膜を緩めたところ小脳機能が改善されて、その場で真っ直ぐ歩けるようになりました。腰の張りと背中の知覚過敏は、ガラント反射をリセットする体操を指導して自宅でもやってもらった結果、速やかに消失しました。

 

4月18日、Bさん(53歳・女性)は左股部(臀部)に痛みを訴えて来院。発症は4月13日、いつもの様にジョギングをしていたら、左の臀部の外側が急に痛くなり、走れなくなり足を引きずる様になった。

調べてみると、股関節筋の左大腿筋膜張筋だけが筋力低下。そのため股関節の動きがぎこちない。大腿筋膜張筋は、大腸の関連筋なので大腸を触診すると盲腸の部分に異常を感じたので尋ねると3月7日に虫垂炎の手術をしたとの事。

盲部のマニピュレーションを施したところ左大腿筋膜張筋も筋力が正常になり、その場で足を高く上げて足踏みダッシュをしてもらったが異常なし。手術部に異常な反応を示さなくなるまで、時々施術するようにとお話しして施術を終えた。

翌日、また痛くなったと来院されましたが、同様に施術してまた痛みが消失。その後来院させていません。

 

5月7日、Cさん(76歳・女性)は3日の日に茶会でお茶を点ててお茶碗を左手で差し出したところ左手が突然震えだしたと訴えて来院。いわゆる企図振戦である。

企図振戦は小脳と脳幹部に問題があることがほとんどなので、調べてみると左小脳テントが緊張を起こし、左頸部に緊張があり血管痛もあるので、血液の還流障害が原因の、左小脳の機能異常だと考え、血液還流の施術と小脳テントを緩める施術をしたところ、その場で手の震えがなくなった。その後、また施術に来られたが、手の震えは以後ないとの事でした。

 

5月14日、Dくん(11歳・男の子)は耳鼻科で滲出性中耳炎と言われて来院。

 調べてみると耳管が閉塞して中耳圧が高まり、浸出液の排出が障害されているようである。耳管の開閉は、舌咽神経や迷走神経によって支配されている耳管咽頭筋と口蓋帆張筋という小さな筋で行なっている。また循環障害があって粘膜に浮腫が生じると耳管が塞がれてしまう。

 そこで循環を改善したり、舌咽神経など神経の解放をするように施術すると中耳の排液も良くなり、自律神経を調整することで免疫力も高まり、症状が改善することがある。

 施術後、耳管も通った様である。順調にいけば、多くの場合、1週間くらいで治癒となる。

 

5月18日、Eさん(65歳・女性)は、両膝の痛みと、両手の示指・中指の痛みを訴えて来院。

調べてみると、膝の鵞足部分が痛い。少し腫脹はあるものの変形はほとんど無い。縫工筋が少し筋力が低下している。手指は、びまん性の腫れがありリュウマチ様に感じる。副腎をTLするとインジケーター筋が筋力ダウン。副腎の機能低下による症状と判断して、脳下垂体もTL、やはり筋力ダウンである。脳からの血液還流を改善し、頭蓋律動を正常化したところ、TLでの反応がなくなった。5月21日に来院されたときには、膝の痛みも手指の腫れもほとんど無くなっていて、やはりTLの反応が少し戻っていたので、同様に施術し正常になった。ホルモン系のアンバランスが原因であったようである。