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開院時間および休診日 |
午前9時~午後7時 日祭日は休診します。 |
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全尽堂で受診されるには | 全尽堂では予約制となっています。事前に電話でご予約ください。 往療を希望される方はご相談ください。 |
施術に掛る時間 | 初めての方は、検査後に施術となりますので約1時間かかります。 二回目以後は、約30分間です。 |
自由診療 | 健康保険は扱っておりません。保険は効きませんが十分に納得いただけるように、また治療効果に満足いただけるような治療を提供いたします。 |
施術料金(消費税込) | 初めての方:初検料+施術料 2回目以後の方:施術料のみ 新たな検査が必要な場合および再来院の方:施術料+再検料 |
初検料 | 2,200円 (中学生以下 2,200円) |
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再検料 | 1,100円 (中学生以下 1,100円) |
施術料 | 5,500円 (中学生以下 3,300円) |
回数券 (中学生以下はありません) |
5回券:25,300円 10回券:49,500円 |
往療料 実費程度いただきます。
その他 部分治療もしますので、ご相談ください。
急性腰痛症はぎっくり腰とも言われ、西洋医学では診断名の付かない急性の腰痛を一まとめにして急性腰痛症と言っている。カイロでは、急性腰痛症を様々な角度から観察分類している。
(1)皮膚のフィクセーション
正常では皮膚と皮下組織との間に滑動性がありますが、腰背部で皮膚の滑りが制限されると腰の動きを制限し腰痛を引き起こします。
(2)筋膜の乱れ
例えば同じ姿勢をしていて急に姿勢を変えると伸びていた筋膜が筋の収縮に合わせて縮まらず皺になったりして、筋が正常に収縮出来なくなって腰痛を引き起こします。
(3)筋のセンサーの異常
筋には多くのセンサーがあり、様々な所から信号が送られてきて、筋の緊張状態をコントロールしています。ところが時として間違った信号が伝わってきて、筋にアンバランスが生じ腰痛を起こすことがあります。その原因として多いのは、その筋が作用している関節のズレ、支配神経の問題、足部の骨のズレによる歩行反射や姿勢反射の異常、首の骨のズレからくる緊張性頸反射の異常、内臓から来る内臓体性反射の異常などです。その他、打撲や外傷を受けてセンサーが狂う事もあります。
(4)関節のズレ
外力や筋のアンバランスなどで椎骨や仙腸関節が歪みます。
(5)関節包の関節間への陥入
関節を包む袋が関節の間に挟まってしまう事があり、挟まると関節が動かなくなってしまいます。
(6)靭帯の損傷
時として靭帯を損傷することがあります。
(7)椎間板損傷
椎間板ヘルニアと言えないまでも、椎間板を損傷している事があります。損傷を繰り返してやがてヘルニアに移行していきます。
(8)椎骨の損傷
圧迫骨折と言えないまでも、椎骨の損傷が疑われることがあります。また肋骨突起と言う椎骨にある突起が骨折することがあります。
(9)脊髄硬膜の乱れ
筋膜と同様に引き伸ばされていた硬膜が捻じれたり、引っかかったりすることがあり、著しく腰の動きを制限します。
(10)その他
(1)皮膚のフィクセーション
スキンローリングと言うテクニックで皮膚を皮下組織から引き離すようにし、皮膚の滑動性を回復し、また皮下リンパの流れを良くします。
(2)筋膜の乱れ
体表からのマッサージ手技で、筋膜の乱れを整えていきます。
(3)筋のセンサーの異常
足に問題があれば足部の矯正をし、首に問題があれば頸椎の矯正だけで腰痛が治まります。また内臓のマニピュレーションで腰痛が治まることも非常に多いです。その他、センサーを直接リセットするテクニックもあります。
(4)関節のズレ
外力が原因で関節にズレが生じた場合は矯正すれば良いのですが、筋のアンバランスが原因の場合はその原因を治療しなければ関節のズレは繰り返します。
(5)関節包の陥入
関節を開くようにするテクニックで挟まった関節包をはずします。
(6)靭帯の損傷
靭帯の乱れを整え、靭帯が癒合するまで固定します。
(7)椎間板損傷
椎間板が圧迫状態になっていますので手技的に牽引を施し椎間板を伸ばします。
(8)椎骨の損傷
骨が硬化するまで固定します。
(9)脊髄硬膜の乱れ
硬膜を引伸ばす手技を施します。また椎骨がズレると硬膜が引っかかることがあり、その場合は椎骨を矯正します。
(10)その他
以上のような様々な原因が単独でまたは2~3の原因が重なって腰痛を引き起こしています。筋肉が緊張しているからマッサージして柔らかくするとか、痛みや炎症を注射や投薬で抑えるといった対症療法はカイロではせず、より根本的に原因を取り除くことによって治癒を図るように努めています。
ワクチン接種による副反応について
新型コロナ・ワクチン接種が進む中、当院の患者さんの中に、ワクチン接種の副反応と思われる症状で来院される方も最近多くなってきました。今回は、そんな副反応とカイロ施術で改善できる症例についてお話ししようと思います。
(1)接種部位の突っ張り感や肩の運動時痛
ほとんどが筋膜の緊張で起きています。筋膜リリースの技法で筋膜の緊張を緩めたり、筋膜の滑りを改善したりすると速やかに改善します。しかし時として五十肩に移行する方もおられますが、その際は施術に時間が掛かります。
(2)接種部位の腫れや熱感、接種した腕の重だるさや冷感
局所の炎症や循環が障害されている場合がありますので、血管マニピュレーションで循環の改善を図ります。
(3)全身性の痒みや蕁麻疹など
肝臓や副腎の機能が低下している人に見られますので、カイロ施術で肝臓や副腎の機能を高めるようにします。
(4)悪心や腹痛、下痢など
腸から集まった静脈(門脈)が肝臓を通って心臓にもどりますが、門脈が何らかの原因で循環障害を起こし門脈圧が上がると腸が浮腫を起こし悪心や腹痛が出ます。また腸からの水分吸収が障害されるために下痢を起こします。門脈の循環障害は門脈に血栓が出来たり、肝臓内圧が上がって静脈を圧迫して起きます。肝臓内圧の亢進は胆汁のうっ滞が原因の場合が多く、カイロ施術では十二指腸の施術をして胆汁・膵液の流れをスムーズにして肝臓の内圧を下げ、その結果、門脈循環が改善します。
(5)頭痛
接種部位の肩からの筋膜緊張の連鎖で、頸の筋膜も緊張して緊張性頭痛が起きている場合が多いようです。また頭部の血管が循環障害を起こし脳の血管が腫れたり、脳脊髄液の排液が障害され、脳圧が亢進したりして頭痛が起きているようです。カイロ施術では循環を改善したり、筋膜の緊張を改善します。
(6)その他
様々な症状でもカイロ的に検査して、施術可能な症状もありますので、遠慮なくご相談ください。
追記
今回のファイザーやモデルナ製のワクチンはmRNAワクチンであり、アストラゼネカ製のワクチンはRNAそのものです。mRNAで遺伝子が転写されますが、逆転写の可能性も0%ではありません。そうなれば元々の我々の遺伝子が書き換えられてしまいます。RNAワクチンの場合はもっと遺伝子書き換えの可能性が高まります。
もし遺伝子の書き換えが起これば、新陳代謝の際に異常な細胞を作り続けることになり、生涯自分の免疫で攻撃を受け続けることになり、重篤な自己免疫性疾患や膠原病になります。また当然遺伝しますので、孫子の代にも影響が及びます。半年・1年後、または数年後に自己免疫性疾患の患者さんや遺伝子病を持った赤ちゃんが増えているかもしれませんね。
鞭打ち症には、伸展型と屈曲型があります。伸展型は追突された時のタイプで、停車中に後続車に追突され、身体が座席に固定されているため車と共に身体が前方に瞬間的に移動するのに反して、頭部がその場に留まるために頸部に急激に伸展の運動が加わることによって発生する障害である。また屈曲型は衝突したときのタイプで、衝突によって座席に固定された身体が急激に停止し、頭部に慣性力が働いているため頸部に急激に屈曲の運動が加わることによって発生する障害である。
(1)椎骨のサブラクセーション(ズレ)
頸部は椎骨が積み重なった構造になっている。例えばダルマ落としにハンマーで衝撃を加えると積木がズレるように、頸部に衝撃が加わると椎骨が微妙にズレてしまいます。椎骨がズレると神経の通り道が狭くなったり、関節の腫脹を引き起こしたりします。関節が腫れることによっても神経の通り道を狭くします。
(2)靱帯損傷
椎骨と椎骨をつないでいる靭帯が伸びたり断裂したりしています。靭帯が損傷を起こすと椎骨が不安定になり、受傷後何ともなくても2~3日してから椎骨のサブラクセーションが発生してきて症状が現れてくることがあります。
(3)肋骨や鎖骨のサブラクセーション
椎骨だけでなく肋骨や鎖骨などにもズレが生じます。またカイロでは頭蓋骨のズレも観察し治療しています。
(4)頸部周囲の筋挫傷
頸部の筋、特に胸鎖乳突筋や斜角筋などが外力によって急に引き伸ばされたり、自分の収縮力で損傷されます。
(5)肩腕部の神経症状
椎骨や鎖骨などのズレや関節の腫脹、神経の通り道である筋の緊張などによって神経が圧迫障害されると上肢に神経症状が現れます。
(6)椎間板の圧迫や椎骨の骨折など
屈曲型では稀に椎間板が圧迫されヘルニアを起こしたり、椎骨に圧迫骨折を起こすことがあります。
(7)その他
非常に稀に椎骨の突起、特に歯突起や棘突起の骨折を起こすことがあります。また頸椎脱臼や脊髄損傷や脳挫傷を起こすこともあります。
(1)各部のサブラクセーションの矯正
衝撃を受けて生じたズレをソフトに矯正します。サブラクセーションが残存していると様々な症状の原因となりますのでズレを治し、正しい位置で固め、また正常な関節の可動性を回復させます。骨折を起こした時、骨を整復するのと同じです。
(2)胸郭の可動性の改善
頸部筋は吸気運動の補助筋でもあり、元々胸郭の可動制限のある人が、鞭打ち症で頸椎が不安定になると、呼吸の際に筋の収縮で頸椎が引っ張られ頸椎に負担をかけてしまい治癒を妨げてしまいます。カイロでは同時に胸郭の可動性を改善し頸椎に負担がかからないようにして治癒を速めています。
(3)短期間の頸部固定
頸椎が不安定になっていますので、靭帯の硬化が始まる1週間程度までの期間、簡単な固定を施します。長期の固定は、筋の弱化を招いたり、軟部組織の癒着による可動障害を引き起こしますので反ってマイナスになります。また靱帯損傷で頸椎が不安定になっていますので、絶対頸椎牽引をしてはいけません。伸びた靭帯が更に引き伸ばされ悪化させてしまいます。頸椎に不安定性が残ると、骨による支持力が低下し、ズレの再発、慢性的な頸部のコリ(伸びた靭帯の代わりに筋が収縮して椎骨の安定を図るため)が生じます。
(4)体操療法の指導と生活指導
胸郭の可動性が悪いと頸椎に負担がかかりますので、胸郭の可動性を良くする背泳ぎ体操や腹式呼吸の指導、それに頸椎が安定してくるまで重たい物を持たないとか、うつむき姿勢の禁止や急激な頸部運動の禁止など指導します。
頭痛にも様々な原因がありますが、99%はカイロ施術が有効です。しかし約1%とは言え重篤な病が原因の場合もあります。今回は頭痛についてお話します。
先ずは悪性か良性かを判別することです。即ち死ぬ病か死なない病かの判別です。良性の頭痛には偏頭痛・緊張性頭痛・三叉神経痛などがあり、悪性にはくも膜下出血・脳腫瘍などがあります。
くも膜下出血の頭痛の特徴は突発ピーク型の頭痛です。ガーンと突然頭が痛くなって瞬時にピークに達する頭痛です。脳腫瘍の頭痛は目覚め型の頭痛で、明け方に脳圧が最も高くなった時に頭痛がピークに達し頭が痛くて目が覚め、起き上がって動き出したとたん治ってしまうタイプの頭痛です。偏頭痛では痛みが出始めてからピークに達するまで20~30分かかります。三叉神経痛では間歇型の頭痛で、痛みが出ても30秒くらいで一旦痛みが治まり、しばらく間をおいてから、また30秒くらい痛みが出ます。
即ち、いつもとは違う突発ピーク型の頭痛と、痛くて目が覚めるタイプの頭痛が出た時は、出来るだけ早く脳外科での診察が必要です。それ以外の頭痛は取りあえず緊急性はないと言えます。
前置きはここまでにして、カイロ施術が有効な99%の頭痛についてお話します。
偏頭痛には、血管性と筋性があります。血管性は循環障害でこめかみの部分の浅側頭動脈やその他の動脈が怒張して痛みが出ます。この場合耳の下、顎の後ろを指で押さえると頸部の血管が腫れていますので痛みを感じます。原因は頸部や胸郭に問題があり、頭部からの血液が心臓に戻らなくなり血管が腫れてきます。また筋性は顎関節に問題があり、顎関節筋の側頭筋が筋肉痛を起こしたり、縫合(頭の骨の関節)が固く咬み合って痛くなります。よって顎関節の施術で改善します。
筋緊張性頭痛は特に後頭部の筋肉が緊張して、後頭部の皮膚の知覚神経である大後頭神経が筋肉の緊張で締めつけられて痛みが出ます。頸部の施術で筋の緊張を改善すれば治ります。また頸部の筋肉が緊張するだけでもその筋肉痛が頭部へ放散することがあります。
次に三叉神経による頭痛ですが、主に頭部の知覚は三叉神経が支配しています。原因の多くは神経と伴走している血管が怒張して神経を刺激して痛みが出ていますので、前出のように頸部や胸郭の施術をして心臓に血液が戻るようにすれば血管の腫れが改善するので神経の刺激が無くなり痛みは治ります。
また脳圧亢進型の頭痛でも循環を改善することによって、脳脊髄液の排出が良くなり脳圧が下がりますので治まりますが、脳圧亢進が単に循環障害の場合は良いのですが、脳腫瘍の場合もありますので、精査が必要です。
カイロプラクティックの治療院にも、めまいを訴えて来院される患者さんが時々あります。今回はめまいに対するカイロプラクティックの考え方についてご紹介します。
患者さんの訴えるめまいには、立ちくらみ・ふらつき・グルグル回ると訴える回転性めまいの3つのめまいがあります。
立ちくらみは、立ち上がった瞬間に血圧が下がり、意識中枢がある脳幹網様体が虚血を起こして発生します。虚血は老人では脳幹循環不全(椎骨脳底動脈不全症)で血管に血栓が出来て脳梗塞になる前兆の場合もあります。若年者では起立性自律神経失調症ODAが多く見られます。また目の前が真っ暗になってしまうのは、大脳の後頭葉にある視覚野に血液を供給している椎骨脳底動脈の枝の後大脳動脈の虚血です。脳幹部の虚血は最悪の場合は死に至ります。
ふらつき(浮動感・動揺感)は、軽度の内耳(耳石)障害のこともありますが、多くは中枢性の平衡障害で体の平衡を司っている脳幹か小脳の虚血の問題です。
起立性のめまいは、寝ていると何とも無いが起き上がると景色がぐるぐる回って吐き出すと言っためまいです。通常、体を起こすと血圧を少し上げて脳に血液を送りますが、血圧を上げることができないと虚血を起こしてしまいます。若年者は自律神経失調症が多いのですが、老人の場合は脳幹に梗塞があって血圧調整が出来なくなっている場合があります。降圧剤で血圧を下げ過ぎると起立性めまいだけでなく、脳梗塞を起こしてしまう場合もあります。
回転性めまいには、1)頭痛を伴ったもの、2)聴覚症状を伴ったもの、3)何も伴っていないものに大別できます。
1) 頭痛があるのは、小脳出血・クモ膜下出血と偏頭痛を伴った良性再発性眩暈症だけです。
2) 聴覚症状があるのは、突発性難聴、メニエール氏病と神経血管圧迫症です。突発性難聴は、ある日突然耳が聞こえなくなり眼がグルグル回ります。聴覚は中々回復は望めませんがめまいは小脳が代償するので少しずつ回復してきます。メニエール氏病は、内耳のリンパ水腫によって耳鳴りとめまいが突然同時に起きて、1時間あまり持続した後1~2時間で同時に治まってしまいます。両者に当てはまらない場合は神経血管圧迫症です。
3) 単独で現れる回転性めまいには、1)頭を動かした時だけに起こる良性発作性頭位変換眩暈症と悪性持続性頭位眩暈症(脳腫瘍など)、2)首を捻った時に起きる頚性めまい(緊張性頚反射の障害)、3)左上肢を動かした時だけに起きる鎖骨下動脈盗血現象、4)その他、前庭神経炎・脳幹梗塞・てんかん性めまい・一過性脳虚血発作・神経血管圧迫症候群などがあります。
カイロプラクティック治療で、血管や神経の圧迫を取り除くことによって、虚血や神経圧迫が原因となっているめまいが改善されることがあります。実際、脳腫瘍や脳出血・脳梗塞といった悪性のめまい以外は殆どのめまいが治療可能と言えます。カイロでは治せないだろうとお考えになる前にぜひ遠慮なくご相談ください。
スポーツ障害の多くは、偏った筋肉の付き方、偏った動作や外力、それに筋肉の機能異常によってアンバランスな身体となり、関節に歪みを起こしたことが原因の場合がほとんどです。関節が上手くかみ合わなくなると関節を動かす筋や腱、それに関節の動きを制限する靭帯に負担が掛かってきます。それがスポーツ障害での関節周囲の痛みを引き起こします。
また身体に歪みがあったり、筋肉の機能異常があるために、パフォーマンスの低下しているアスリートも多々いると思われます。
スポーツ選手は、一生懸命トレーニングしますから、上手く運動を処方しバランスよく筋肉を鍛えないと、強い筋肉と弱い筋肉とのギャップが大きくなって、反ってアンバランスな身体になってしまいます。また運動の種目によって使う筋肉、あまり使わない筋肉、それに偏った動作が多いなどによって、やはりアンバランスな身体になります。
それから筋肉の機能異常もあります。筋肉には受容器があり、様々な情報をもとに筋の緊張度をコントロールしていますが、受容器に間違った情報が伝わると筋肉は上手く機能しなくなります。臨床で良くみられる異常は、内臓体性反射や緊張性頸反射、歩行反射や姿勢反射などの異常です。その時は、カイロ的に内臓を治療したり、頸部の治療や手足の治療をすると正しい情報が伝わるようになり、筋の機能異常が改善し筋力がアップします。
正しい運動生理学や生体力学の知識を持ったカイロプラクターが運動を処方し、身体の歪みや様々な反射の異常を検査してケアすることが出来れば、もっともっとアスリートのパフォーマンスが向上するものと思われます。
腱板障害は四十肩や投球肩などの主な原因である。腱板は肩関節の主要な筋である棘上筋・棘下筋・小円筋、そして肩甲下筋の4つの筋の腱が集合して板状になって肩関節骨頭の上方を包むように覆っている。また骨頭の上には肩甲骨の肩峰と言う突起があり、腱板は骨頭と肩峰の間隙に位置している。(図)
肩関節は、骨同士が噛み合った関節ではなく、周囲の筋によって支えられている関節のため、筋のバランスが悪くなると関節の軸がズレてしまう。
関節の軸が合わない状態では当然肩関節も正常に動くことができなくなり、筋や腱などに過剰な負荷を掛けてしまう。その結果、腱板に障害が生じてくるのである。
それでは肩関節のズレの原因についてお話しましょう。
我々は腕をぶら下げて生活していて、時には重いものを持ったりします。そのため肩関節が下方に脱臼しないように三角筋や上腕の筋が腕を上方に引き上げています。しかしそれらの筋が何らかの原因で過剰に緊張していると、肩関節が上方にズレてしまう。三角筋の緊張は頚部の神経の問題で緊張することが多く、上腕の筋は肘関節のズレによることが多い。
また肩を挙上する時には、骨頭が僅かに下方に引き下げられ、骨頭と肩峰の間隙を広げて腱板が挟み込まないようにしている。しかし骨頭が上方に上がったままで無理に挙上すると腱板を損傷することとなる。挙上の際に肩を引き下げる働きをしている筋は、広背筋と小円筋、大円筋である。広背筋は腰骨盤にズレがあると正常に機能しなくなり、小円筋は甲状腺の関連筋で更年期障害などで甲状腺の機能に問題が生じてくると上手く働くなくなる。
カイロプラクティックでは、原因を解析して原因に応じて、腕や頚部、腰骨盤や時には甲状腺などを施術して、肩関節を正常な状態に戻すようにしている。肩関節が正常になれば腱板に過剰な負荷が掛からなくなり、速やかに治癒に導くことができます。肩関節の症状に捕われ、肩関節の治療だけでは真の原因が解決しないため、正しく治癒に導くことは難しいと言えます。
四十肩や五十肩、肩関節のスポーツ障害でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
変形性膝関節症は更年期頃より少しずつ症状が現れてきて、徐々に関節の変形が進行して関節の機能障害を起こす疾患である。
最初、関節に水が貯まったり立ったり座ったりの動作に支障が出てきて医療機関を訪れる。
医者で老化現象の始まりで関節の軟骨が減ってきたのだと説明を受け、関節の水を抜いたり関節に薬を注射したり、はたまた筋力が落ちて関節が不安定になっていると言うことで足に砂袋を付けて筋トレを処方したりする。それでも徐々に変形や症状が進行し限界になったら人工関節の手術を薦める。
カイロプラクティックでは、関節の歪みが原因で関節に力学的アンバランスが生じ機能障害や変形が進行すると考えていますので、関節の歪みを改善するように施術します。
例えば、襖や障子戸を思い描いてください。立て付けが悪くなってくると柱や鴨居が傾いたり戸の桟が傾いてきたりしているはずです。関節も同じです。歪みがあると巧く動かなくなります。
それでは何故膝関節が歪むのでしょうか。膝関節を動かしている筋肉はほとんど骨盤から来ています。また足部からも腓腹筋という筋肉が来ています。骨盤や足部に歪みがあると膝関節を支えている筋肉がアンバランスになって膝関節に歪みが生じます。
女性の場合は更年期になり卵巣機能が低下してくると女性ホルモンの黄体ホルモンの作用が強く出てきます。黄体ホルモンには靭帯を弛緩させる働きがあり特に骨盤の関節の靭帯が緩み骨盤に歪みを作ってしまいます。
男性の場合はホルモンによる影響は少ないので、腰部の外傷やあぐら座りなどの不良姿勢で骨盤が歪み膝関節に歪みが現れてくることがあります。そのため圧倒的に女性のほうが変形性膝関節症になりやすいと言えます。
以上の話でお分かりになったと思いますが、変形性膝関節症は膝だけ治療していても一時的には症状が軽くなっても長期的に見ると絶対に治っていきません。膝に症状がありますが根本原因は膝にはありません。カイロ治療で定期的に骨盤を始めとした体の歪みを改善し膝関節が歪まないようにして、膝関節に力学的ストレスが掛からないようにする必要があります。
紙面の関係上、十分な説明が出来ませんでしたが、もっと詳しくお知りになりたい方は遠慮なくお尋ねください。また皆さんの周りに変形性膝関節症でお悩みの方が居られましたらご紹介ください。ご期待に添える治療が出来ると思います。
身体の命令伝達系には神経系とホルモン系があり、両者が適宜バランスを取りながら身体機能を正常に維持しています。カイロプラクティックでは、神経系の異常に対してはその原因を探り、もし圧迫による障害があれば圧迫部位を特定し施術し、反射などの制御機構に問題があれば、刺激を入力して反射が正常になるようにリセットします。またホルモン系は循環を介して命令を伝達しますので、循環が障害されている原因を探り、もし血管やリンパ管が圧迫されているのであれば圧迫を取り除いたりします。それからカイロプラクティックでは体の正常な動きを重視しています。内臓も体動に合わせた動きのほか、個々の臓器も自律的に動いています。そういった動きが妨げられても内臓は正常に機能しなくなるのです。
例えば肝臓に何らかの問題のある人は、肝臓の周囲の軟部組織が緊張しています。これは悪い部分をガードして安静を図ろうとする生体防御反応ですが、過度の緊張は反って循環を悪くしたり、臓器そのものの動きを妨げてマイナスになりますので、適度に緊張を緩和します。また背骨の胸椎8番目を中心として100%歪みがあります。肝臓へはこの胸椎8番から交感神経の枝が出て分布していますので、椎骨が歪んで交感神経が刺激され興奮を起こすと肝臓の機能が低下します。そこで歪んだ椎骨を矯正し交感神経の興奮を抑えて内臓の働きを高めるように治療します。その他、胆汁の流れが悪くなって肝臓の内圧が上がり、肝臓の血管が圧迫され血液循環が悪くなると肝臓の機能が低下してきます。その場合は胆汁の流れを改善するために総胆管の圧迫を取り除いたり、十二指腸の開口部にある弁(オッディーの括約弁)を緩めたりして、胆汁を流し肝臓の内圧を下げて血液循環を改善すると肝臓の機能が高まってきます。
病気は身体の機能が低下しているから発症するので、カイロプラクティックでは低下した機能を高めることによって、元来身体に備わっている自然治癒力を駆使して病気を治しています。
胃液やピロリ菌感染により増加した活性酸素による胃粘膜の損傷が取りざたされている。
通常、胃から内容物が十二指腸へ下がると胆汁と膵液が出てくる。これらが分泌されることにより胃に抑制がかかり胃液の分泌が止まり、胃が休むことができる。しかし、膵液の流れに問題があると抑制が掛からないため空っぽな状態なのに胃液が出続けてしまい粘膜が荒れてしまうことになる。ここで問題になるのが、十二指腸の自動運動である。十二指腸が正常に動くことにより膵液の分泌をコントロールしているが十二指腸の動きに問題があると分泌がうまく行かなくなり、その結果胃に抑制が掛からなくなる。カイロ治療では胃や十二指腸に関連する交感神経の興奮を抑え、胃や十二指腸の働きを高め、また腹膜系の緊張を取り除くことで胃や十二指腸の動きを改善している。
女性の多くの方が抱える生理時の痛みだが、子宮内膜症によるものもあるが、多くは子宮周囲の過剰な腹膜緊張からくる。生理中に子宮にうっ血が起きると、それによって腹膜が過緊張を起こし腹膜痛になり、腹膜の緊張が骨盤を歪ませると腰痛を引き起こすのである。
カイロでは骨盤の歪みを改善したり、子宮周囲の腹膜の緊張を改善する。正常ならば、ほとんど生理は苦痛にならないものである。子宮内膜症の生理痛は根治は難しい。
今年もインフルエンザが猛威をふるっているとのこと。予防接種をしても効かない、インフルエンザの特効薬と言われた抗ウイルス薬タミフルも効かない。ワクチンや薬に耐性を持ったウイルスもあるようである。
それでは何故薬が効かなくなるのか?細菌やウイルスに対して抗生物質やワクチンを投与すると100%死滅すれば良いのであるが、細菌やウイルスも生き残りをかけて必死に抵抗し耐性を持った耐性菌や耐性ウイルスへと突然変異してその姿かたちを変えてしまうのである。そうするともう今までの薬は効かなくなってしまう。やがて薬に耐性を持ったウイルスが広がると患者の大量発生となるのである。
それではどうすれば感染症にならない丈夫な体にできるのか?それは免疫機能を高め、少しでも多く免疫を獲得することである。しかし免疫機能を高めることは我々の日常の生活を振り返ると難しくなってきている。それはあまりにも我々を取り巻く環境が衛生的になりすぎたのである。我々人間はバイ菌と接触して免疫を獲得するのであるが、抗菌・殺菌・消毒など過剰にバイ菌を排除してしまったので、日頃から免疫機能を刺激活性化するトレーニングが出来ていないのである。また私の子供の頃にはお腹に虫(寄生虫)がいたが寄生虫も悪者として排除してしまったことも原因の一つであろう。お腹に寄生虫がいて適度に免疫を刺激活性化していたのである。本来人間に寄生する寄生虫は無害である。寄生虫がいても昔の人はみんな元気であった。人間の歴史の中で人間に寄生する寄生虫で死んだ人はほとんどいない。何故なら人間が死ねば寄生虫も死んでしまうからである。寄生虫もそんな馬鹿なことまではしない。人間は寄生虫と長年共生してきたのである。しかし人間以外の動物の寄生虫が人間に侵入すると大変な害をもたらすので、それこそ排除しなければならないのである。
昔は子供はみんな泥んこになって遊び、擦り傷や切り傷をしてもツバ(唾液)を付けとけば治ると言って、別段薬も付けなかった。汚い手で食べ物を食べたり、下に落ちた物もパンパンして食べてしまったのである。しかしお腹を壊すこともなかった。現在の過剰なまでのある意味間違った衛生的生活が人間を弱くしていると言えるだろう。
それではカイロが免疫に対して如何にアプローチできるかについてお話しましょう。
免疫を担うリンパ球は副交感神経の支配を受けているということが安保徹先生(新潟大学医学部大学院教授)の研究で証明されていますが、カイロの治療は交感神経の興奮を抑え副交感神経を活性化することが分かっています。すなわちリンパ球を刺激して免疫を高めるのです。自律神経には交感神経と副交感神経とがありますが、交感神経は熱しやすく冷めやすい、副交感神経は熱しにくく冷めにくいという特徴があります。交感神経は刺激されると抑制され、副交感神経は刺激に応じて興奮してきます。カイロ治療ではその性質を利用して、交感神経を刺激して興奮を抑え、副交感神経を刺激して活性化するのです。交感神経は脊髄神経から分枝し椎間孔から出てきて、肋骨頭の直ぐ前で交感神経節を形成して全身へと伸びていっています。カイロでは脊椎を矯正したり、肋骨を可動させて交感神経節を刺激して交感神経の興奮を抑えているのです。あと手技的に交感神経節を刺激してブロックすることもできます。西洋医学では局麻剤を注射してブロックします。副交感神経は主に迷走神経から形成されますので、迷走神経を刺激活性化するためには上部頚椎を矯正します。
以上、免疫とカイロについてお話してきましたが、カイロ治療でも免疫機能を高めることが出来るということを少しでもご理解いただけたでしょうか?
ちょっと汚い生活を実践して、時々カイロ治療で免疫機能を高めて、病気にかかりにくい丈夫な体を作りましょう。
風邪は直接的な原因は菌やウイルスの感染によって起きますが、ある人は風邪を引きますが、風邪を引かない人もあるのは、何故でしょう。それは免疫力の差にあります。風邪を引きやすい人は、リンパの停滞や胸腺や脾臓の循環が悪く、また甲状腺の働きが弱く代謝が下がっている場合が多いのです。
おもだった症状について簡単に説明します。
(1) 鼻水・痰
一般に粘膜の分泌物は絶えず分泌され、空気中の浮遊物や雑菌などを吸着し、体内への侵入をくい止め、体外へ排出する役目があります。しかし、感染が起きると菌やウイルスと戦うために粘膜が充血し分泌量が多くなります。
(2)咳
痰の量が多くなると気道をふさぎ、空気の通りが悪くなるため、咳となって痰を排出します。また日頃より胸郭が硬く十分に拡張しない人は、肺も拡張できずすぼんだ状態にあり、気管も細く空気の通りもよくありません。そのため感染で痰の分泌量が多くなると咳が出るのです。
(3)発熱
感染が起きると、菌やウイルスと戦うために代謝が亢進し、体温が上昇します。また発熱することによって、菌やウイルスの増殖を抑える働きもあります。
(4)頭痛
感染が起きると脳や脊髄を感染から守るため、脳脊髄液が増え、脳脊髄圧が上昇するため頭痛となって現れます。これは防衛反応のあらわれです。
(5)筋肉痛・関節痛
風邪を引くとリンパが感染部に集中し、筋や関節などへのリンパの流れが減少し、筋が張ってきたり関節に痛みが出たりします。また体を休める必要性から、副交感神経が活発化し筋に抑制信号が伝えられ筋肉に力が出なくなることも、筋肉痛の原因となっているようです。
(6)腹痛や下痢
菌やウイルスが消化管に侵入し炎症を起こしたり、腸内細菌が乱れたり、また合併症で他の菌が原因で起こることもあります。
西洋医学的検査の他、カイロでは以下の点も調べます。
(1)リンパの流れ
リンパは鎖骨下静脈に流れ込んでいますが、鎖骨下静脈の圧が上がっている場合は、リンパが流れ込めなくなります。また鎖骨下静脈の圧が上がっていると、首の静脈(外頚静脈)も浮き出てきますので、首の血管を観察することによってリンパの流れが良いか悪いか判断することができます。またリンパの流れが悪いと筋が張ったようになり把握すると痛みが出ることが多く見受けられます。
(2)胸郭の可動性の検査
触診や視診によって胸郭の動きを観察します。胸郭の可動性が悪いと肺が十分拡張しないために、気管の空気の通りが悪くなり、また拡張収縮によってリンパや血液を循環し分泌物を流していますので、循環や分泌物の流れも悪くなり、免疫力が落ちたり、分泌物が気道をふさぎ咳の原因となります。
(3)脾臓の腫れ
触診で腫れが分かりますし、深呼吸時に聴診すると腫れがある場合、横隔膜や肺に圧迫されてゴボゴボと排液する音が聞こえます。正常では音がしません。
リンパの循環や甲状腺機能の改善、それに肺の機能などを高めます。
(1)内臓のモビリゼーション
リンパは周囲の組織が動きリンパ管を圧迫して流れますので、内臓の動きを改善することによって、リンパが流れやすくなります。また脾臓の循環も改善します。
(2)胸郭の可動性の改善
胸郭が十分に拡張することによって、肺が拡張し、気管も広がり空気の通りがよくなり、また痰の排出もスムーズになり咳が止まります。また肺のリンパや血液の循環も良くなり免疫力が高まります。
(3)胸郭の捻じれや歪みの改善
鎖骨下静脈の圧は、胸郭の捻じれを治療すると下がってくることが多くあります。また胸郭の捻じれの改善で甲状腺への血管の流れも良くなり、甲状腺の働きが高まる場合もあります。
(4)胸椎3番・4番の矯正
ツボ療法の風門・肺喩(風邪のツボ)に当たるところで、カイロ的には100%歪みがありますので、矯正して交感神経の刺激興奮を抑えてることによって肺の機能を高めます。
(5)その他
生活指導として、うがいや手洗いの励行、深呼吸(肺の換気)、背泳ぎ体操(胸郭の可動性の改善)、お部屋の換気、保温、加湿などや食事、また免疫力を高めるビタミンCやAを補助食品として摂ってもらうこともあります。うがいは緑茶うがいを1時間に1度位してもらいます。うがい薬の使用は体を守ってくれている常在細菌(善玉菌)も殺してしまい反って免疫力を落としてしまい逆効果です。
(京都大学:川村孝教授・里村一成助教授の研究論文:2005/10/28発表)
カイロプラクティックでは以上のような考えのもと風邪に対しても治療をしています。さらに詳しくお聞きになりたい方は遠慮せず院長にお尋ねください。
大部分はアレルギーだが、交感神経の過剰興奮で逆ぶれが大きくなり副交感神経が過剰興奮を起こした際にも見られ、気管支の収縮や気管支粘膜の腫脹により呼吸困難を起こす疾患である。ストレスの影響が大きく、大気汚染・環境・家庭問題等が考えられる。西洋医学的には抗アレルギー薬やステロイドなどの薬物療法や減感作療法などあるが、一時的な対症療法でしかなく根治は難しい。カイロでは肺や気管支を支配している神経の働きを改善することにより気道や気管支の収縮・腫脹を改善する。また肺は胸郭の動きと横隔膜の運動によって拡張・収縮を行っているが胸郭の可動性を改善することによって呼吸が楽になる。
先日、新聞記事にもなっていたが、最近食物アレルギーの児童が増えてきていると言う。学校給食でもアレルギーの特別食を作っている所さえあるとのこと。
蕎麦、小麦、トウモロコシ、落花生、牛乳、卵、鯖、・・・。挙句の果てが米にまでアレルギーを引き起こしてしまうという。
今回は食物アレルギーについて、その原因を推測してみましょう。
我々の身体には、体内に異物(外敵)が侵入してくるとそれを破壊し排除し身体を守る仕組み、すなわち免疫機能が備わっている。しかしそれが時として異常に反応し本来は無害であるはずの物にも免疫抗体を作ってしまうとアレルギー症状を引き起こしてしまう。
食物と言うものは我々の血となり肉となり、また活動のエネルギー源となるべきはずの物であり、アレルギーの原因となってはいけない物である。
それでは何故食物アレルギーになってしまうのか?
原因の一つとして、早期の離乳と離乳食の摂取が考えられる。乳児は身体の機能が未完成のまま生まれてきて、成長と共に機能が完成してくる。消化と免疫機能が完成するのは生後2~3年かかる。よって2~3歳までは母乳を与え、出来れば1歳までは母乳で育てたほうが良い。1歳を過ぎた頃より離乳食を与え、2歳を過ぎてから徐々に普通食にしたほうが身体の機能の発達を考えると正しいと思われる。母乳には母親の免疫が含まれていて乳児の免疫機能を助けるが、当然粉ミルクには免疫が含まれていない。また母乳の脂肪は代謝できるが、粉ミルクの脂肪は牛の脂肪であり、人間の体内に入ると固まってしまい巧く代謝できないので、乳児も肥満になりやすい。消化機能が完全でないうちに離乳食を与えると、未消化で吸収されるため、身体は異物と感じて抗体を作ってしまう。これが食物アレルギーになる一因と考えられる。離乳食は動物がしているように母親が口に含んで咀嚼した物を与えるべきである。母親の唾液が消化を助け、唾液に含まれる免疫が乳児の免疫機能を補うのである。
また大人になってから食物アレルギーが出てくる人がいるが、これは早食いが原因の一つであろう。早食いをすると消化が妨げられ、吸収したものを異物と感じ、抗体を作ってしまうからである。消化しやすいように充分に咀嚼するようにしましょう。また汚染された食物は当然異物として反応し、抗体を作るので、出来るだけ自然なものを食するようにしましょう。
高血圧の90~95%は原因不明の本態性高血圧と呼ばれている。ストレスによって交感神経が興奮して血管が細くなったり、食生活に問題があり動脈硬化を起こし血管内腔が狭くなったりと言った原因もあるが、ほとんどの高血圧は、体のどこかに循環障害がある為にそれを補う体の補正作用の場合も多い。例えば脳に循環障害があると血圧を上げてでも、なんとかして血液を送ろうとすのである。また、肺循環が悪くてガス交換が上手く行かない場合も肺に血液を循環させるために血圧を上げるのだ。もちろん動脈硬化などで血管内腔が細くなると末梢への血流が障害されるので同様に血圧が上がるのである。頸部から上(脳も)の循環障害は頸部に問題がある場合が多い。頚椎にサブラクセーションがあったり頸部の筋の緊張があると頸部で血管が圧迫障害されて頸部から上の循環が障害される。またカイロでは頭蓋骨に可動性があるとして治療しているが、可動性がなくなると脳が圧迫されて血液循環が悪くなる。また胸郭の可動性が悪くなると肺が圧迫されて肺循環に問題が生じる。カイロでは頭蓋骨や頸部、胸郭の歪みや可動性を改善することによって血液循環をスムーズにして、その結果血圧を正常にすることができる。もちろん同時にストレス解消や食生活の改善も必要である。高血圧があると血管の弱いところで血管が破裂してクモ膜下出血を起こしたりする危険性があるが、高血圧だからといって無暗に血圧を下げると、必要なところへ血液が回らなくなり、また元々血液循環が悪いので逆に血管が詰まって脳梗塞や心筋梗塞にも成りかねないので、難しい問題がある。
皮膚病になったら、皆さんは当然皮膚科で受診されると思います。しかしカイロプラクティック治療でも原因によっては治せる皮膚病がたくさんあります。
と言われても、にわかには信じられないことだと思います。
皮膚病は本当は病気ではありません。病気ではない?なら何なのでしょうか。実は皮膚病は皮膚に現れた症状であって、本当の病気が他にあるのです。皮膚科では皮膚に現れた症状だけを投薬によって治療しますが、その陰にある本当の原因である病気(機能異常)に対しては治療しません。カイロでは原因となっている病気を治療し、その結果皮膚に現れた症状を改善していきます。
皮膚に現れる症状の原因には様々なものがあります。肝臓や膵臓、副腎を始めとしたホルモン臓器、小腸や大腸などの内臓の機能異常、血液循環やリンパ循環の異常も原因となります。
肝臓の異常
肝臓の機能に解毒作用がありますが、その機能が低下すると毒素が身体をめぐり、排泄器官でもある汗腺や脂腺などに過剰な負担をかけ湿疹がでます。またヒスタミンの分解ができず皮膚に痒みを引き起こします。蕁麻疹は肝臓の機能が低下しているときに現れることがほとんどです。
膵臓の異常
膵液の排出障害があり膵液が血液中に漏出すると皮下組織を破壊し炎症を引き起こしたり痒みの原因となります。
腸の異常
消化吸収に異常が生じ、腸管内で毒素が発生しそれを吸収したり、食物アレルギーとして蕁麻疹を始めとした湿疹や吹き出物を引き起こします。また便秘はお肌の大敵といわれるゆえんです。
副腎の異常
アレルギー性の皮膚疾患はほとんどが基礎に副腎の機能異常を抱えています。
免疫力の低下
皮膚の感染症では、病原菌の感染はきっかけに過ぎません。病原菌が原因であれば全ての人が発症するはずですが、免疫力が正常に働いている人には発症しません。また発症してもすぐ治ってしまいます。免疫力の低下はリンパや血液循環の異常で生じ、正常に循環していると病原菌を速やかに退治してくれます。
以上のように内臓の機能異常や循環の異常がほとんどの皮膚症状の原因となります。カイロでは内臓そのものの働きを改善したり、自律神経を整えたり循環を改善したりして、身体の機能を正常にして皮膚症状を治療しています。
詳しくお知りになりたい方は、遠慮せずお尋ねください。
新年早々私は顔に帯状疱疹が出来てしまいました。初めて帯状疱疹になったのは15~16歳の頃だったと思います。その時は肋間神経に出て皮膚科で治療、7~8年前にも唇の横に出来たのですが、その時はカイロ治療をしてもらってすぐ治ってしまいました。そして今回が3回目です。幸い顔面であったので、自分で治療することが出来ました。今回は帯状疱疹についてカイロの考え方をお話ししたいと思います。
幼小児の時に罹った水痘が治癒しても、神経節にウイルスが潜伏感染していて免疫力が低下した時に再活性化して発症するものです。カイロでは免疫力がなぜ低下するかという原因として、罹患神経がその走路のどこかで圧迫されていて、神経の血管やリンパ管が循環障害を起こし、その結果免疫力が低下していると考えます。また帯状疱疹後神経痛も神経の圧迫が改善されていないことが原因と考えています。
片側の神経分布領域に沿って、神経痛様の疼痛、知覚異常などが数日から1週間続き、やがて浮腫性の紅斑が出現する。この時期に軽度の発熱やリンパ節の腫れなどの全身症状のみられることもある。間もなく紅斑上に小さな水疱を生ずるが、水疱は中央にくぼみがあり、内容物は初め透明であるが、黄色く膿疱となることもあり、4~5日で破れてびらんとなる。皮疹の出現後1週間までは紅斑や水疱が増えたり、皮疹が広がったりするが、以後は治癒に向かい、約2週間でかさぶたになり、3週間でかさぶたは取れて治癒する。
疼痛は普通皮疹の出現に先だって認められるが、皮疹と同時に出現したり遅れて出現する場合があり、時として全く神経症状のないものもある。痛みは鈍痛や鋭い灼熱感、または突き刺すような痛みで、程度は軽度のものから夜も眠れないくらいの激痛まであるが、普通は皮疹の消失と同時に消失する。時として皮疹が消失しても疼痛が残り、年余にわたって疼痛が続く場合もある。これを帯状疱疹後神経痛という。
西洋医学では抗ウイルス剤、非ステロイド系消炎鎮痛剤を投与するが、カイロ治療では罹患神経の解剖学的走路を考えて、神経の圧迫部位の緊張や歪みを治療して神経とその血管やリンパ管の圧迫を取り除き流れを回復する。治療が上手くいくと神経痛は軽減し、免疫力も高まり、早い場合は1週間、普通2週間くらいで治癒し、帯状疱疹後神経痛も起こらない。私の場合は、三叉神経の第2枝に出来たが、原因は部分入れ歯をはずしていて顎関節や顔の骨が歪んだこととそれに関連した筋肉の緊張が原因となっていたと思われる。
本症はウイルス説や虚血説など様々な説があるが原因不明の疾患とされている。顔面神経は頭蓋骨の顔面神経管を出て耳下腺を貫き顎関節の前を通って枝分かれし顔面の筋肉に分布している。原因として一番多いのはストレス性による神経虚血であろう。これは骨性の顔面神経管の中に顔面神経と血管リンパ管が通っていて、頭蓋や胸部の問題により静脈圧が上昇して血管やリンパ管が怒張し、顔面神経を圧迫して一過性のマヒを起こすのである。また耳下腺の腫脹などで圧迫障害されることもある。神経の障害は早期治療が必要であり、発症後2週間以内であれば回復が期待できるが、神経の障害の程度にもよるがそれ以上経過した場合は神経がダメージを受け回復が難しくなってくる。カイロでは頸部や胸郭を治療して循環を改善したり、頭蓋骨や顎関節を調整したりして神経や血管の流れを改善する。当院での治癒率は現在のところ100%である。
男性側の問題は精子の数の減少や奇形または、卵膜を溶かす酵素が欠落している為に卵細胞に精子が進入できないなどである。最近の多くは奇形と数の減少である。数の減少はストレスや環境ホルモン(女性化)が影響している要素が強いようだ。女性側の問題は精子を殺す問題がある。これは自然淘汰なのか強い遺伝子を残す為の自然の摂理なのか、弱い遺伝子は受け入れないのである。また精子が子宮内に入り込めないというのがある。これは子宮の反射作用で子宮はオーガズムになると精子を子宮内に吸い込む反射が起きるのだが、その反射が起きないと精子が入り込めないのである。また性病や子宮内膜症などで卵管炎を起こし卵管が詰まってしまったり、腹膜(子宮広間膜)の中を卵管が通過しているため腹膜の緊張によって卵管が圧迫障害されると受精ができなくなる。子宮後屈など子宮の位置異常があると着床がしずらくなる。骨盤の歪みや腹膜緊張は卵管圧迫や子宮の働きに制限をきたすことがある。また不妊症の原因の1つに無排卵がある。女性は性周期で高温期と低温期があり低温期に排卵が起こる。ところが体温の変化が起きないと排卵が起きないときがある。この体温の変化は甲状腺の働きに依存していることが多く、そういった意味で甲状腺が関係している。そのため甲状腺の循環を改善することと、ホルモン器官の総司令部である下垂体の働きを改善することで正常な排卵を促すことになる。ホルモン異常は脳下垂体を始めとして全体的なホルモン調整をする必要がある。この中で骨盤や子宮の変位、骨盤隔膜など腹膜の問題、ホルモン機能の問題の人はカイロ治療でも十分治せる可能性がある。
鞭打ち症には、伸展型と屈曲型があります。伸展型は追突された時のタイプで、停車中に後続車に追突され、身体が座席に固定されているため車と共に身体が前方に瞬間的に移動するのに反して、頭部がその場に留まるために頸部に急激に伸展の運動が加わることによって発生する障害である。また屈曲型は衝突したときのタイプで、衝突によって座席に固定された身体が急激に停止し、頭部に慣性力が働いているため頸部に急激に屈曲の運動が加わることによって発生する障害である。
総胆管と膵管は合して十二指腸乳頭に開口している。胆汁と膵液の分泌調整は、生理的には頭相・胃相・腸相の三相があるが、その他に十二指腸の動きにともなった分泌もある。
(1)頭相
食事による味覚、嗅覚および咀嚼や嚥下に伴う刺激による無条件反射、また食事に関連する条件反射によって膵液・胆汁が分泌される。
(2)胃相
食物が胃に入ると胃が拡張し、胃壁の伸展受容器が刺激されて膵臓や胆肝に神経反射がおこり分泌される。また食物中のアミノ酸などの化学成分の刺激でも分泌される。
(3)腸相
十二指腸に胃液を含んだ酸性内容物が入ってくると、胃液の酸および食物の消化産物が小腸の粘膜にある内分泌細胞を刺激して分泌される。
(4)十二指腸の動き
十二指腸は前面から見て、少し渦巻くように蠕動運動をしている。時計回りに動いた時に胆汁・膵液が分泌され、反時計回りに動くと分泌が止まる。
(1)下痢・ガス
胆汁は脂肪の消化を助け、膵液は様々な消化酵素を分泌しているために、分泌が障害されると消化不良を起こし下痢を起こしたり、腸にガスが貯まったりする。
(2)胃酸過多
十二指腸に食物が入ってくると、膵液が分泌されると同時に胃に信号が送られて胃液の分泌が抑えられる(胃液分泌調整の腸相)。そのため膵液の分泌に障害があると胃液分泌が抑えられず胃酸過多の一因となる。
(3)十二指腸潰瘍
胃は胃酸から粘膜を保護する粘液を分泌しているが、十二指腸は粘膜を保護する粘液を分泌していない。そこでアルカリ性の膵液で胃液の酸を中和し十二指腸の粘膜を保護している。そのため膵液の分泌に障害があると酸を中和できず粘膜が荒れたり潰瘍を生じたりする。また腸内のpHが酸性に傾き腸内環境を乱すことになり、腸全体に様々な問題を引き起こす。
(4)膵炎・胆管炎
膵液は消化酵素であるため、膵液の分泌障害があると、自分の消化酵素で膵臓や胆管などが消化され炎症が起きてしまう。結石などで完全に分泌が遮断されると急性膵炎となり、時々不完全に分泌が障害されることが続くと慢性膵炎へと移行する。さらに肝炎の一因となることもある。
(5)胆石・膵石
胆汁・膵液の流れがスムーズだと良いのだが、悪くなると石も形成されやすくなる。
(6)その他
皮膚がかゆくなったり、黄疸などの原因となることがある。
交感神経は脊髄神経から分枝して脊椎の間から出てきます。脊椎に歪みがあると交感神経が刺激され興奮して内臓の働きを悪くします。カイロ治療では脊椎の歪みを調整したり、交感神経節を手技的にブロックして交感神経の興奮を抑え、また首の上部を刺激することによって副交感神経を活性化し内臓の機能を正常にします。内臓そのものに対しては内臓のズレや内臓周囲の緊張・圧迫を取り除き、正常に可動するように手技治療を施します。