診療日誌DIARY

DIARY診療日誌

診療日誌(13)  平成28年11月~12月 

11月16日、Aさんは2週間前、突然めまいに襲われ耳鼻科で受診したが原因が判らず、投薬治療を受けていたが、変化もみられなかったので当院に来院。調べてみると左小脳の問題と思われた。早々施術を開始し、経過良好にて11月22日に3回の施術で治癒となった。
「院長コメント」
 めまいは様々な原因で起きる。回転性めまいのメニエル氏病、耳石の問題、起立性低血圧(立ちくらみ)、小脳の問題・・など。しかし多くのめまいがカイロ的施術で改善できます。
 今回は小脳の問題で、小脳を包む脳硬膜の緊張と小脳の循環障害、左右の小脳のアンバランスが問題であったようである。そこで脳硬膜を緩め、頸部と胸郭の施術で血液還流を改善し、左小脳に刺激を入れて左右のバランスを整えるように施術した。

 12月5日、Bさんは前日朝より突然右耳が聴こえなくなり当院に来院。調べてみるといわゆる突発性難聴である。順調に回復して12月16日に7回の施術で治癒となった。
「院長コメント」
 突発性難聴は、西洋医学でははっきりと原因は特定されていない。私は、内耳神経がその走路において圧迫・絞扼されていると考えている。内耳神経は脳幹部の橋を出て、すぐに脳硬膜を貫き、内耳動脈と共に側頭骨の骨性のトンネルを通る。そのため脳硬膜の緊張があると神経が絞扼され、血管の怒張があるとトンネル内で圧迫を受ける。施術では、脳硬膜の緊張を緩め、頸部や胸郭の施術によって循環を改善して、血管の怒張を解消し圧迫を取り除く。適切な施術によって速やかに神経の圧迫や絞扼を解消しなければ、その間に神経がダメージを受けて回復しなくなる。私は発症後2週間と決めている。2週間を過ぎた症例では、後遺症を残すことが多くなる。

 12月6日、Cさんは12月2日朝より左鼻からの出血が止まらないと言って来院。耳鼻科で鼻中隔が曲がっているのが原因と言われ治療を受けていたが、出血を繰り返していた。
 調べてみると左側の血管が怒張して循環が障害されているようである。頸部と胸郭の施術をして血管の怒張を解消したら出血も治まり、循環も安定したため12月19日、3回の施術で治癒とした。
「院長コメント」
 鼻中隔が曲がっているのは以前からで、それが原因とは考えづらい。鼻の粘膜の血管は脳の血管より弱くできていて、頭部の循環に問題が生じると出血して圧を逃がし、脳の血管から出血するのをある意味防止していて、言わば圧力弁の役目をしている。何もしないのに鼻血が出た場合は、頭部がうっ血していると考えて自然に止まるまで様子をみた方が良い。圧が下がれば自然に止まってしまう。そして速やかにカイロ施術を受けるべきである。

 12月31日、Dさんは胸がおかしい、動悸が打つと言って来院。調べてみると不整脈があり、脈拍が140まで上がっているが血圧はわずかに上昇。また心雑音は無いがⅡ音の亢進があったため肺内圧が亢進し、また胸椎上部にサブラクセーションがあったので交感神経の興奮による心臓神経症と判断した。また心膜にも緊張がみられた。そこで胸郭と横隔膜、それに心膜を緩める施術をして肺内圧を改善し、上部胸椎のサブラクセーションを施術して交感神経の興奮を抑え、心臓神経を鎮めた。施術後、症状は半減。良くならなかったら明日も施術しましょうと言ったが、仕事始めの1月4日に来院。前回の施術後楽になったとのことで異常もなかったので、軽めの調整をして治癒となった。
「院長コメント」
 不整脈や動悸は、最初は自律神経障害による心臓神経症の事が多い。これを放置し繰り返しているとやがて心臓の刺激伝導系(ペースメーカー)に変調をきたし、医療器械のペースメーカーを入れて電気刺激しなければならなくなる。早め早めにカイロ施術で自律神経を調整していくことをお勧めします。