サル痘について
サル痘がアフリカやヨーロッパで感染者が出たと、報道され始めています。しかしサル痘はあまり心配いらないのではないかと私は思います。
それはWHOによって天然痘の撲滅宣言される前後までは、種痘をしていて多くの人が天然痘の免疫力があります。牛痘の接種で天然痘の抗体が出来たように、天然痘の免疫がサル痘にも効果があると考えられます。
まず種痘についてお話しします。
種痘を考えたのは、イギリスのエドワード・ジェンナーです。彼は1761年、12歳の時にブリストルに近いソドバリーの開業医ダニエル・ラドロウに弟子入りして9年間医学の勉強をしました。この間に、彼は自分の生涯をかけて取り組むことになった研究のきっかけとなる話を聞きました。たまたまラドロウ先生のところへ診察に来た農村の女性が「私は前に牛痘に掛かったので、天然痘にかかることはありません」と言ったのです。この言葉がジェンナーの心にとどまって離れることはありませんでした。
古くからイギリスの酪農地帯では、牛の皮膚に痘疱が多数できる伝染病(牛痘)が度々流行していました。乳牛の乳房にも多数の痘疱ができ、乳搾りの人の手がこの痘疱にふれると、手の傷から牛痘にかかり2~3週間後に瘡蓋(かさぶた)となって治ってしまいました。ほとんどの乳搾りの人は牛痘にかかった事があるので、天然痘にはかからなくて済むようになったのでは?ということです。
1773年、24歳の時ジェンナーは故郷のバークレイに帰って開業医として仕事を始めました。牛痘種痘法はここで行なわれました。
「乳搾りの女性は決して天然痘にかからない」そして牛痘にかかった人は手に水膨れが出来
ます。そこでジェンナーは水膨れの中の液体が何らかの方法で天然痘になるのを防いでいるのだと結論づけました。そしてジェームス・フィリップスという男の子が実験台となり、牛痘にかかって水疱ができた女性から、水疱の液体を取り出し、一部をジェームス少年の腕に何度か接種し、その後天然痘の水疱の水を接種したのです。ジェンナーの成功から天然痘のワクチン接種(種痘)が始まりました。
それ以来世界中で種痘が行なわれるようになり、天然痘も減少し、1980年にはWHOは天然痘撲滅を宣言したのです。牛痘の接種が人間の天然痘に効果があったと言うことは、天然痘が人畜共通感染症ではないかと考えられますので、種痘を受け天然痘に対する免疫がある人はサル痘に対しても少なからず免疫力があると考えても良いと思われます。種痘を受けていない若い人は感染・発症の可能性がありますが、サル痘も天然痘と同じように治療できますので、あまり心配する必要は無いと思われます。
新型コロナのように過剰に反応してパンデミックにならないようにして欲しいものですね。

