診療日誌DIARY

DIARY診療日誌

診療日誌(令和6年9月~10月) 

*ジストニア

9月4日、Aさんは頸が自然に右回旋・左側屈してくると言って来院。調べてみると左胸鎖乳突筋に現れたジストニアと思われる。

ジストニアは、中枢神経系の障害による不随意で持続的な筋収縮にかかわる運動障害と姿勢異常の総称で、脳の大脳基底核や視床、そして小脳や大脳皮質などの活動が過剰になると起こる。中枢神経系の障害は精神的な問題が引き金になることが多い。

Aさんの場合も、17~18年前に仕事上で非常にストレスを受けていた時に発症したようであるが、現在はストレスが解消している様であるが、今なお症状が続いている。Aさんの場合は、長年の左胸鎖乳突筋の不随意収縮により、左側頭骨の変位と左上部頸椎の変位で左側の頸筋が異常に緊張していることが原因となり、また左小脳の機能にも少し異常が見受けられるので、症状が継続しているものと思われた。

Aさんは、仕事で富山に来ていて当院を受診したので、継続治療は難しいので、地元の先生を紹介して、そちらで現在治療継続中である。

当院でも、ジストニアの症例を2例経験したことがあるが、1例は完治、もう1例は現在も時々施術しているが改善している。

 

*脊髄終糸症候群

9月7日、Bさんは4日前に胃腸炎になり下痢が続いて、2日前より腰も痛くなって来院。調べてみると、下痢が原因で肛門括約筋の緊張が起こり、仙尾関節で尾骨が前方に変位して脊髄終糸症候群になったようである。

 脊髄終糸とは、脊髄円錐から尾骨にまで伸びている糸状の結合組織で脊柱管内で脊髄を安定させる働きがあり、仙尾関節が屈曲伸展することによってその張力を一定に保っている。そして調節が上手くいかなくて脊髄終糸が緊張すると脊髄が引っ張られて腰痛や下肢の神経症状が現れるのが、脊髄終糸症候群である。原因としては、尾骨が仙尾関節で前方に変位していることが多い。

 Bさんの場合は、下痢で肛門括約筋が緊張して尾骨を前方に変位したことが原因と思われた。そこで尾骨の前方変位を改善したら、2回の施術で症状が消失し治癒した。

 尾骨の前方変位は、尻餅をついたりして起こることが多いので、尻餅をついた場合は当院での受診をお勧めします。

 

*風邪の後遺症

9月7日、Cさんは風邪をひいた後、咳と痰、そして鼻の奥が中々すっきりしないと言って来院。

 咳は気道に侵入した異物を排除し気道を確保するために起こります。痰は通常は絶えず粘膜表面に少量ですが分泌され粘膜を守っていますが、粘膜に異物やバイ菌などが付着すると粘膜表面を洗い流すために分泌物が増えて貯留したものです。痰が貯留するときどうを、かくほするために咳も出るようになります。後鼻漏も鼻の粘膜に異物やバイ菌の感染があって分泌物の量が増えたためです。

 カイロでは、胸郭の可動性を改善して、肺の拡張収縮を促進します。そうすることで気道が広がり、また分泌物の流れがスムーズになり、咳が治まります。また上部胸髄から出る交感神経を鎮めることによって、鼻腔から喉、肺にかけての免疫力が高まります。カイロ施術では風邪などのjよ感染症にも非常に効果があります。

 

*急性膵炎

 Dさんは8月末にお腹が痛くなり、医療機関で胃炎と言われたが中々良くならず、9月20日に他の病院で急性膵炎と言われ入院加療していた。そして退院後の10月5日にまだ良くならないと言って当院に来院。

 調べてみると十二指腸への膵液の排出に問題があるようである。十二指腸へは総胆管と主膵管が一緒になって開口しているが、排出が障害されると膵液によって膵臓が自己融解を起こし膵炎が発症します。また胆汁が逆流して胆嚢炎やさらに肝臓の障害も現れてきます。正常では胃内容物が十二指腸に下がってくると胃液を含んだ内容物をアルカリ性の膵液で中和するのであるが、膵液の分泌が悪いと胃酸が中和できず十二指腸潰瘍にもなります。それから膵液の分泌によって胃液分泌が抑制されるのであるが、膵液の分泌が障害されると抑制が掛からず胃酸過多となってしまいます。Dさんの場合は、まさに胃酸過多による胃炎に始まり、十二指腸の粘膜が荒れ、膵炎にもなったのである。

 カイロでは、十二指腸周辺の緊張を施術して、また交感神経の興奮を抑え、迷走神経(副交感神経)の働きを高め、十二指腸での胆汁・膵液の排出が正常に出来るように施術します。膵液の排出が正常になれば、1~2週間くらいで膵炎も良くなります。

 

*自律神経の変調

 Eさんは9月20日より、急に嘔吐としゃっくり、ゲップが続き食事が出来なくなったので4軒の医療機関を受診したが異常なしと言われ10月10日に当院に来院。

 調べてみると、特に交感神経の興奮による胃、十二指腸の機能低下、それに伴って胆汁・膵液の分泌障害で消化不良も起こしているようである。

 自律神経の交感神経は脊髄から出ているので、肋骨リフトというテクニックで傍脊椎交感神経節をブロックして、迷走神経が通過する頭蓋骨の頸静脈孔を開放して副交感神経を活性化したら、数回の施術で順調に復調された。